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腐ったみかん方程式
中学校生活とは、非常に退屈なものだ。
まぁ、それもそのはず。
私の通う中学校は、地元の小学校から全員エスカレーター式で入ってる。だから同級生は全員知っている。
どんな性格か、何が好きで何が嫌いか、更には誰と仲がよく誰と仲が悪いか。細かいところまで知っている。
そりゃぁ、6年間ずっと一緒だったんだから知ってて当たり前だ。
しかし言い返せば、コミュニティが狭い。相手を知りすぎてるため言葉が足りなくなる。そんな弊害もある。
中学校と小学校の先生達は”小中一貫校を目指して……。””九年間通してより良い生徒を……。”とか言ってるけど、そんなの大人の都合だ。
子供からすれば、大人の理由でエゴを押し付けられてるようなものだ。
そんな環境で、良い生徒が育つわけがない。あぁ、ほらまた、腐ったみかんが周囲を悪くしている。
”なぁ、さっきのアイツどう思う?”
”Kのことだろ? あいつへんだよな、見た目もキモいしw”
”というかどうしたらあんなに顔膨れるんだよw”
”顔がでかすぎて、二頭身なんじゃね?”
低能な生徒が、低俗な会話で廊下を通り過ぎていく。
また、別の生徒がやってきて
”ねぇねぇ、MちゃんとUって別れたの?”
”え、Sまだ知らなかったの?”
”流行に遅れすぎ~w 今はTとらしいよ”
”Mちゃんビッチかよw”
毎日こんな会話を聞いたら、そりゃぁ腐っちゃうよね?
あれ、もしかして腐ったみかん方程式知らない?
この言葉はね、”3年E組 金八先生”っていうドラマに出てきたんだよ。
一人の不良少年の影響で他の生徒にも悪影響がでるっていう意味なんだって。まさにこの状況だよね。
こんな息をしづらい状況で私よく生きているよ。
それもこれも、大好きな部活のおかげかな……
『なんて、よく昔の私は思ってたよな。結局私も腐ってたんだよな。』
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