病院

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病院

目を開けると見知らぬ天井だった。 体を起こそうとしたが自分のものとは思えないほど重く、どうにかこうにか首を動かしあたりを見回すので精一杯だった。 どうやら、病室のようだ。だがなぜ、病室に? 「今のは、だいぶ前の記憶……?まさかの走馬灯かよ」 あたりを見回しても、ここにいる理由は検討もつかない。 いや、病院にいるってことは怪我をしたんだろうけどその理由が思い出せない。思い出そうとすると、頭の奥がチリチリと痛む。 外からは、梅雨独特の雨音とカビっぽい湿気った臭がする。 この時期になると気分も雨模様のように落ち込むんだよな…… 横を見ると何種類かの点滴が刺さっていることに気づいた。 「D-マンニトール、アセトアミノフェン静注液……鎮痛剤とかかな。」 次に、自分の体をよく見てみる。腕にも足にも特に異常はなさそう。 「そうなると……」 嫌な予感がして、重たい腕をなんとか持ち上げ頭を触ると布のようなものに手が触れた。 「つまり私は、頭を怪我してこの病院に運び込まれたのか。とりあえずナースコール押しとこ。」 すぐに着てくれた看護師に起こしてもらい、その後担当の先生に診察してもらった。 幸い、呂律が回らないことや嚥下障害、目の障害などは見受けられなかったが手足にしびれはあった。 腕を上げようと思ったとき、異様に重く感じたのはそのせいだったんだろう。 ――――――――――――― どうもはじめまして、作者のミルニリアと申します。 諸事情ながら、今週一週間連載の方を一度ストップさせていただきます。 理由としては、学校のテスト期間に入ったからです。 初めて2日で休載ってのも変な話ですが、すぐに戻ってきます。 戻ってくるときは別のネタも持ってくるので、つたない私の文章にしばらくお付き合いしてくださると幸いです。
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