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(一)
ぼんやり考え事をしていた女上司の未来子さんに、「僕でよければ相談に乗りますよ!」と声をかけ、飲みに行くことになった。そしてチェーンの居酒屋で泥酔した未来子さんを抱えて、僕は何とか近場のラブホテルに入って彼女を休ませることにした。
僕がシャワーを浴びて浴室へ出たところで、未来子さんが気がついて上体を起こしていた。「大丈夫ですか」と声をかけたが、床の方に顔を向けたままで、ろれつが回っていなかった。まだ大丈夫ではなかった。
(続く)
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