関係者

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――― 翌朝、目を覚ました彩羽は時計を見てため息を吐く。 午前8時。いつもならもう少し早く起きるのだが、昨日はなかなか寝付けなかったため、起きる時間も遅くなった。 本日の体調を確かめるようにゆっくりとした動作でベッドの上で身をよじると、のそのそとベッドから降りる。 朝はかなり身体がキツい。お尻や背中、ふくらはぎなどが強張(こわば)って起き上がるのもやっとなのだ。床に足をつけてもすぐには立ち上がれない。数日前には足に力が入らなくて立ち上がったとたんによろけて倒れた事もあった。その音にびっくりして葉月が部屋に飛び込んできたのを今でも覚えている。 「いたた…いたた……」と、何度も声を出しながら窓辺へ向かい、カーテンを開ける。8時ともなるとまぶしいくらいの光が窓から差し込んできた。 「この気持ちいい日にあいつと会うわけか……」 彩羽は憂鬱になる気持ちを振り払うようにきつく目を瞑った。 「準備するか」 そう言いながらまたゆっくりとした足取りでクローゼットへ向かい、適当に服を見繕った。 デートをする感覚でもないため、お気に入りの服とかは選ばない。どちらかというとラフな部屋着に近い服を選び、その服に着替えた。 鞄とコートを持つと部屋を出る。
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