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僕は尻もちをついた。
家の中に人がいるのもびっくりだけど、なんか頭に目覚まし時計の被り物をしている人だった。なにこいつ!!
「あなた。過去に戻りたいって思ってましたよね?」
急にしゃべり出したぞなんだ?
「おい!何言ってるか分からないけど、警察呼ぶぞ!早く出てけ!」
「おやおや、せっかく来たのに帰れとは。歓迎されてないみたいですねぇ。」
目覚まし時計の頭は、顎に手を添えた
「あなたは運がいい!過去に5分だけ戻してあげましょう。」
「はあ?」
こいつ、急に何を言い出すかといえば。
でもこの格好で家に上がり込むんだからまともではないか……
「バカ言ってねえで帰れよ!」
「いえいえ、バカ言ってないですよぉ?」
時計は腕を組んだ。
「わたくし、過去に戻った人間がどういう行動をするのか興味がありましてね!観察させて頂きたいのです。」
「さっきから過去に戻るって言ってるけど、出来たら苦労しないから。」
ムリムリと手を横に振る僕に、時計はムッとした
「じゃあ今からしますからね!まあざっと、あなたのお母様が元気な7年前とかに致しましょうか。会いたいんでしょう?」
時計野郎はチラッと仏壇を見た
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