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「苦しい時は電話して」坂口恭平
生きることは苦しく、可笑しく、愛おしい。「苦しい時は電話して」坂口恭平。
この本は、苦しくて死にたい人が、どうしたら辛さを楽にできるか、を自身も周期的に死にたくなる病に苦しむ著者が、超実践的に書いた本です。
超実践的とは、死にたくなるまで苦しむ人ができることは何かを書いているということ。本当に些細なこと、朝起きる、といったことから始めます。著者の体験と考えから生まれた言葉が独創的で、ユーモラス。
例えば、冒頭の一行目は、著者の携帯電話番号です。死にたくなった人は誰でも電話してください。著者は、自殺志願者の話を聞く電話サービスを、勝手に費用自分持ちで10年続けています。その電話の名は「いのっちの電話」ーどうですか、可笑しくないですか?
「死にたくなる状態とは熱が出たり、咳が出たり(略)と同じように、どんな人にも起こり得る状態だから対処可能」「反省禁止!」、死にたい時は「体がどうにか休むために、何かを治すために、行っている自然治癒の可能性が高い」から「体が気持ちいいと感じることをやってみる」、「死にたいと思う人の多くは何かを『つくる』ことに向いている」、「苦痛自体が力となりうる行動」「それが創造です」、内側の世界の「風景を観察して描写する」だけでも「完成したら小説になっちゃう。少し楽しみになりませんか?」
君に紹介したい言葉がたくさんある。この本を一度手にとって欲しい。それさえ無理なら私に聞いて。冒頭の電話番号くらいなら教えられる。死にたい人は幸せになりたい人だ。それくらい私にもわかる。
#アーティストウェイ #これのおかげで生きてゆける #好きなものは好き #苦しい時は電話して #坂口恭平 #いのっちの電話 #自殺 #鬱病 #電話 #創造
<FIN>
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