1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「まさか、理由ないの?」
「違う! そんなことは断じてない!」
「じゃあどうして黙ってるの?」
クソッ! 子どもの純粋な眼差しとは時に凶器だ。
「じ、実はな」
「実は?」
嘘を吐くのは心苦しい。しかし真剣に答えてあげたいというお兄さん心だ。
「昔からの夢だったんだよ!」
うん、あながち嘘じゃないよね。
「夢?」
「そう。強くてかっこいい男になって、弱い人を守って悪い人を退治する。な? 憧れるだろ?」
うん、俺も昔憧れてた。変身してな、颯爽と現れて敵をバッタバッタ倒すんだよ。
ほら、嘘じゃない。嘘言ってない。
最初のコメントを投稿しよう!