ーー

3/4
1人が本棚に入れています
本棚に追加
/4ページ
「まさか、理由ないの?」 「違う! そんなことは断じてない!」 「じゃあどうして黙ってるの?」 クソッ! 子どもの純粋な眼差しとは時に凶器だ。 「じ、実はな」 「実は?」 嘘を吐くのは心苦しい。しかし真剣に答えてあげたいというお兄さん心だ。 「昔からの夢だったんだよ!」 うん、あながち嘘じゃないよね。 「夢?」 「そう。強くてかっこいい男になって、弱い人を守って悪い人を退治する。な? 憧れるだろ?」 うん、俺も昔憧れてた。変身してな、颯爽と現れて敵をバッタバッタ倒すんだよ。 ほら、嘘じゃない。嘘言ってない。
/4ページ

最初のコメントを投稿しよう!