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体温
あれ?
藍斗の家のベルを鳴らしても、めずらしくすぐに出てこない。
どうしたんだろう?
今日行くって約束してたんだけどな。
鍵は開いてる様だ。
藍斗なら勝手に入って行っても怒らないだろう。
「お邪魔します」
一応そう言って、靴を脱いでると廊下の奥から藍斗が出てきた。
「わるい、上がってくれ」
「シャワー浴びたのか?」
髪が濡れて、肩にタオルかけてる
「ああ、久しぶりに幸太郎が来ると思うと落ち着かなくて、さっきまで走ってた。」
はは、久しぶりって毎日来てるけどな。
藍斗の言う久しぶりって言うのは、先週は打ち上げやらで休日は来れなかったからだろう。
まだ髪から雫が落ちてくる。
濡れ髪ってどうして色っぽく見えるんだろう。
そう思いながら俺が藍斗の髪に触れると、ふっと笑って
「そんな目で見られると部屋まで我慢できないぞ?」って言われて顔が赤くなる。
俺どんな顔してたんだろ。
初めてした日から2週間近く経つ。
さすがにそれだけ空くと、俺も藍斗に触れたい気持ちが高まってた。
部屋に入るなり俺のたちは深くキスをして、そのままベッドへいく。
藍斗が自らTシャツを脱いだ。
この前も思ったけどやっぱり、引き締まってていい体だと思う。
「…俺も体鍛えようかな」
藍斗は前がどうだったのか知らないけど、俺もこうなれるのかな?
「これからたくさん運動するから大丈夫だろ」
「そんなんで引き締まるかよ」
「お前の体力次第だな」
「へんたい」
そうは言うけど、内心求められて嬉しい俺も俺だよな。
藍斗に身体中を愛撫される。
今日はそれに加えて敏感な所を探っては、そこを強く吸われて跡を残されて言った。
藍斗のそれが俺の内腿の際どい所まで跡を付け終わると、ローションを取ってきた。
「ローション新しくなった?」
入れ物が変わった。
というかオーガニックって書いてるし高いんじゃないだろうか…
「…高そう」
「そうでもない。幸太郎の体に使うものだしな」
そう言いながら俺の下着は下された。
その後は新しいローションを惜しげもなく使われて、俺はまた前も後ろも藍斗の手で溶かされた。
「辛かったら言えよ?」
俺の頭を撫でてから藍斗が俺の中へ入ってくる。
やっぱり入ってくる時は苦しいけど、休まず藍斗を根元まで受け入れることができた。
はぁ、はぁって俺たちは2人とも息を切らして、俺が藍斗の質量に慣れるのを待つ。
気がつけば藍斗はやたら俺たちの結合部を眺めてた。
「そこあんまり見たら恥ずかしい…」
「幸太郎とつながってるって実感するんだ」
「は?」
「お前と初めてした後も、夢だったんじゃないかって何度も思った。幸せ過ぎて。
ここを見てると現実なんだって思える」
恍惚とした顔でそこを指でなぞり始めた。
「なんか本当にへんたいみたいだな」
「幸せってことだ」
「そこばっかり見てたら他はいらないみたいじゃん」
「わるい、全部好きだ」
ゆっくり動かし始めた藍斗は俺をなだめるみたいにキスしてきた。
その日も最後まで宝石を扱う様に藍斗に大事にされて俺たちは絡み合った。
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