罪の意識

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苛ついていた。 そして衝動のままシオンを抱いた。 情けなくも不安になったのだ。 繋ぎ止めているという証が欲しかった。 こんなものはただの八つ当たりだと分かっている。 シオンは今、どうしているだろう。 まだ泣いているのか。 俺はあいつを苦しめているのか。 「……おい、エイダ」 レオはもう一度ため息をつくと、仕事の補助としてその場にいるエイダへ声をかけた。 *** 「シオンー、入るよーっ」 「……コルネ」 開いたドアから顔を覗かせたコルネに、机に向かっていたシオンは顔を向けた。 コルネは中に入って来ると、持っていたカゴをテーブルに置く。 中にはいくつかバケットサンドが入れられており、美味しそうな香りが鼻を掠めた。 「昼ご飯持って来たよ!シオンってば朝ご飯食べてないでしょ。あの食い意地の張ったシオンがまったく食べに来ないから、食堂でちょっとした騒ぎになってたんだよ」 「そう、なんだ。気遣わせちゃってごめんね」 「いいっていいって!…ん。それは、薬作ってるの?」 シオンの手元を覗き込み、コルネは首を傾げた。 こんな引きこもってまで作らなければならないものだったのだろうか。 その問いにシオンは一度体を強張らせたように思えたが、すぐに笑みを浮かべてみせた。 「うん。ちょっとね」 「ふーん。シオンは働き者だなぁ」 エイダから「シオンの様子を見に行ってこい」というレオの指示を伝えられ、現在コルネはシオンの元へと赴いている。 実際は指示がなくても様子を見に行こうとは思っていたが、リトも誘えば「そっとしておいた方がいいんじゃない」と言われてしまった。
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