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「不安……?」
「こいつはお前のボスが依頼者だった時のターゲットだった。あくまで狙撃だけで、殺すなと言われたが……。……お前のボスは今、お前がここにいる事を知っているのか?」
達之は尋ねると、ロレインは首を横に振った。
「ううん……多分知らないと思う……。だってこれ、私が勝手に1人で動いているだけだから……」
「組織としてではなくて、あくまで私的に、か……。何だ、この女に個人的な恨みでもあるのか……?」
達之が再び尋ねると、同じくサリーも再び首を横に振った。
「ううん……そもそも彼女とは会った事がないよ……。でも、彼女の事が好きな人がいてね。もし彼女が死んだら、その人がどういう反応するのか……見てみたくて……」
「…………悪趣味な考えだな……」
ロレインに対して達之はそう述べる。
そこでロレインは問い掛ける。
「それで、引き受けてくれるの……?」
対して達之ははっきりと答えた。
「どんな理由や目的があろうとも、殺しに見合った金額を積んでくれる奴は、立派なお客さんだ。お客さんの望んだ殺しを行なうのがこの稼業だ」
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