作家友達の作り方

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 他者のアンチコメントばかり見つけた私の手が震えた。  私は急に怖くなった自分の気持ちを飲み込むように、勢いよく息を吸って、深く吐いた。 「……これをティートで募集して、上手く見つけてもらえたら拡散してもらえて、私を知ってもらえる……」  だけど、自分の作品を宣伝している人はすぐに見放されているのも見つけた。だから、自分の作品は一切宣伝しない。 「自分の作品宣伝のためは、ダメ」  なら、ば。  どのみち自分には力が不足していると感じていたから。今から半年は、勉強の期間として、執筆を捨てて、作品紹介というジャンルに命を注ごう。  私の筆は、今この時から半年間。執筆のための筆じゃなく、作品紹介のための筆にするんだ。そこから、自分にとって足りないものを見つけて、今まで以上にすごいものを書いて。それでもダメなら、私はそもそもの才能がないと諦められる。  諦めることができないから、諦めるまでなんだってやってやるんだ。 「本当に心に残るものを残すために」  私の夢だから。私のあこがれだから。  そのために、やろう。怖くても、真正面から向き合おう。  むしろいろんな世界を知れれば、それが私の作品のネタにだってなるんだから。  幸い、体力は自身があるし時間も余裕がある。  専業主婦である今だからこそ出来ること。むしろ、きっと今しかチャンスはない。 「よし」
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