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見つからないなら、探すのが疲れたのならば。
自分で、書けばいいんだ。
夢に出るくらい大好きなファンタジーの世界を。
文字だけで綴られているはずなのに、匂いや音やすべての感覚が、作品のキャラたちと同じように感じれるようなそんな物語を。
ネット小説、というものが流行っているおかげで、執筆方法は簡単に学べた。無料登録して、自分だけの物語を綴った。
初めて綴った物語は、どうしてそこまで自意識過剰になれたかわからなかったけど、会心の出来に感じた。
私はそれを、大親友に読んでもらっていた。
「すごいじゃん! これ面白いよ!」
読んですぐに頬を紅潮させて言ってくれた、大親友。
その言葉は、今まで貰った言葉の中でも気持ちが飛び上がりそうなぐらい浮き上がるほど嬉しいものがあった。
同時に、私は確信した。
小説執筆が、私のしたいことだ。
夢が決まった、中学三年の夏のことだった。
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