初めての友達

6/7
前へ
/44ページ
次へ
 ”これからよろしくお願いしますー! 是非是非今後も仲良くしたいです”  温かい言葉に、私の顔はさらに綻んだ。  私に、初めての友達物書き作家さんが出来た瞬間だった。  ”是非、末永くよろしくお願いします”  そう返して、私は「よし」とさらに気合を入れた。  今の感想を書いたことで、ランキング上位者の彼女が私の記事を拡散してくれたことにより、爆発的に、という言葉が相応しいほど広まりを見せた。  通知は尋常じゃないほど鳴り続け、応募の足は止まることがなかった。  自分の名前を知ってもらうために、これは逃しちゃいけない。  このチャンスに食らいつくに一番ふさわしい行いは分かってる。  毎日更新だ  飽きられず、毎日読んでいるというアピールにもなり、書き手も読者もつかんで離さないための重要手段。きっと少しでも休めば、他の記事に行って戻ってくることは二度とない状態となるだろう。  そうなる前に、そうならないように、命を削ってでもやろう。執筆を休んでいるからこそ時間が取れるから、感想を書くのにも絶対手を抜かない。感想に対して、私の筆力をできる限り発揮させて、『私自身』も見てもらうために。 「ありがとう……!」  彼女の拡散のおかげでまだ伸びゆく通知の数字を見ながら、私は彼女のアイコンに心を込めて感謝を述べた。
/44ページ

最初のコメントを投稿しよう!

13人が本棚に入れています
本棚に追加