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その少年は病室から見える横断歩道をじっと眺めていた。
彼の病状は重く、一年を超えてからは友達の見舞いも、病室あるゲームや、オモチャにも飽きてしまっていた。
そんな少年の願いは生きたいではなく、もっと両親に会いたい、というものだった。
しかし、そんな願いも両親は一日でも少年を生かす為に父は必死に仕事、母は休まずパートをそれが終わると支援を求め募金活動をする毎日、最近は休みの日も募金活動をしており、少年の病室に来るのは週に二日ほどとなっていた。
そんな両親の願いは一つ、少年に生きて欲しい、それ以上は何も望んで無かった。
しかし少年と両親の願いはすれ違い叶うことは無かった。
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