81人が本棚に入れています
本棚に追加
/214ページ
「うーん。僕たちはハイアー・ディメンションには影響を与えられないから、どうしたらいいのか」
「落ち着いてる場合じゃないよー! もうダメ、落ちる……!」
「では、潜ってみましょうか」
「え? 潜るって……? フラーミィ、何言って……」
「目を閉じていた方がいいですよ。では、息を吐いて……」
「え? ええーっ?!」
「吸って!」
紫霧の手の上に乗っていたら、この世界に閉じ込められて出ることは出来ないでしょう。紫霧は同じゲートから、どこかへ移動したのです。私達には見えなくとも、出口があるはずです。そして紫霧は巧みに出口を隠しているようです。
私は腕に皆さまを抱えて、一気に水底に向かって潜水しました。
最初のコメントを投稿しよう!