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アイラも肩をすくめて、アイスのカフェラテを紙製のストローでかき混ぜました。大した問題ではない、と装っているようでしたが、対象が小さい内に解決しなければ危険だということは、アイラも分かっているはずです。
「物が砕ける前には、必ず落ちてきてる?」と一来がアイラに確認しました。
「そう。落ちてきて、少しすると砕ける」
「落ちてくるきっかけとかあるのかな?」
アイラはメロンのブリュレパルフェの表面を覆っている、カラメル味の飴をスプーンの背で叩き、パリンと音をさせて割りました。
「切っ掛けねえ。さあ……、私は気が付かなかったな。何かある? フラーミィ」
「うーん。きっかけと言うか共通項だけど、学校内で起こった現象ということくらいかな」
「学校で起きている。確かにね。黒猫は関わっていると思う?」
「黒猫……? ああ、最初に小石が落ちて来た時のかわいい黒猫ちゃんのことだね! あの子、ちょっと変わっていたよね」稜佳が言った。
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