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「普通の猫に見えたけど、違うの?」と一来が稜佳に聞いた。 「そういえば、一来君には見えなかったのかもしれないけど、黒猫ちゃん、目が紅かったんだよ」 「ねえ、稜佳。猫の目って色んな色があるのに、赤は珍しいの?」と疑問を挟みました。 「ちびアイラは知らないかな? あのね、猫の目の色は、ブルー、緑、ヘーゼル、これは薄いブラウンとかとグリーンの二色なの。それに黄色とか赤みがかった茶色。紅い目の子もいないわけじゃないけど、かなり珍しい上に、アルビノっていう色素が作れない猫ちゃんの目なんだよ。でもあの猫は黒猫だったよね」 「そうなんだ。稜佳、詳しいね!」と言って、私はフルーツティーをこくんと喉に流し込みました。 「紅い目に頭の白い毛……」  アイラは見えないものを見るように目を細めて、呟きました。 「もうひとつ。神木紫霧のことだけど」  私としては、むしろこちらの方が気になります。
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