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「この空気の泡の空間は、球体なのかと思っていましたが、水神様の甕と水は繋がっているんですね。噴水のような感じでしょうか」 「噴水のように見えるが逆だよ。湖の水を甕の中に吸い込んでいるんだ。そして甕の下から扶桑樹に水を注いでいる」 「じゃあ、このままずっと鳥が見つからなかったら?」 「水神様の水はいずれ涸れてしまう。そうなると扶桑樹は燃え尽き、世界は闇に落ちる」 「そしていずれは消えてしまうのですか?」 「そういうこと。だから逃げた鳥を探すために、あたしは水神様の水を与えられて猫の姿を得た。そしてトゥラナを通って、此岸に舞い戻ったって訳だ」 「それなら協力するのに……。秘密にしなくてもいいじゃない」 「だからそれは」 「感動的な別れをしたばかりで、のこのこ顔を出すのが恥ずかしいから、ですか?」 「おだまり、黒炎!」 「鳥を探せばいいんでしょ? それなら探すわよ、私たちも。鳥がいないと、私たちの世界は暗闇に沈み、消えてしまうんでしょ?」 「まあ、ね」 「それで、鳥がいる場所の見当はついているの? それに、どんな鳥なの?」 「手伝いはいらないって言っただろ」 「なっ……」
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