<北関東在住の夫婦のケース>

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 梅雨が明けて本格的な夏を迎えようとしているある日、夫の和夫が突然  『今年の結婚記念日は東京のホテルで食事して、1泊しよう』と言い出した。わけを聞くと、結婚して12年で干支が1週した記念日だからと言う。  子供たちは、同じ市内に住む和夫の両親に預かってもらうことも了解済みとのことだったので、美千代も『そうね、私もたまにはオシャレして楽しみたいわ』と嬉しそうに応えた。  『それなら、新しい服を買たほうがいいね。今度の土曜日に一緒に買いに行こう』という和夫の誘いを受けて大型ショッピングセンターへ。  さほど高級ではないけど、オシャレなブランド店にも一緒にきてくれて、いくつか試着していると『次はこれを着てみたら』と鮮やかなターコイズブルーのワンピースを持ってきた。試着してみた美千代は『ないこれ!かなりミニだし胸元も大きく空いてるじゃない。恥ずかしいよ~』と抵抗してみたが、和夫が、とてもよく似合うしたまにはそういうセクシーな服を着ないとどんどん老けちゃうからこれにしなよ、と強く進めてくるので、結局そのワンピースを買うことに。  この時、和夫の作戦がすでに始まっていたことなど知る由もなく…
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