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───ランチタイムを終えて会社に戻った私達は
最悪なタイミングでエレベーターに乗って
しまった。
何故ならそのエレベーターには美堂さんが
乗っていたからだ。
「お疲れ様です。」
千晴はすかさず挨拶をする。
もちろん上司だからって言うのもあるだろうけど
相手が美堂さんだから余計に反応は早い。
対して私は千晴の背中に隠れて、なるべく
目を合わせないように頭を下げた。
「お疲れ様です。
お二人は外で食べてきたんですか？」
「はい。私達、週に一回は外で食べるんです。」
あんなことがあったのに、美堂さんは至って
いつも通りだ。
千晴は話しかけられたことが嬉しいのか
いつもより高めのトーンで話している。
「そうですか。それは羨ましいですね。」
美堂さんの言葉に思わず反応してしまった私は
なるべく見ないように見ないようにって
していたにも関わらずバチッと目が合って
しまった。
その瞬間、美堂さんは妖艶な笑みを浮かべる。
ドクンッと体に緊張が走った。
けれどそれは一瞬のこと。
エレベーターが自分の部署のフロアに着いた
から、私達と美堂さんはエレベーターを降りた。
千晴に寄り添って、足早にデスクに戻ろうとした
私に…
「姫野さん。
少しお話があるので、よろしいですか？」
美堂さんの声がかかる。
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