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「こんな美人で素敵な人が、義理のお母さんになるなんて私もとても嬉しいです」
「義理だなんて思わないで。私も本当の娘のように大切にするから、あなたも本当のお母さんのように思ってくれていいの。いつも言ってるでしょ?」
「そんなにいつも仲良くしていたんですか、お二人は」
その場に入ってきたのは、王子です。
「そうよ、やんちゃな息子より、一緒に遊べる娘の方が可愛いですからね」
女王様は王子様に冗談を言うと、王子様はピクリと片眉を上げました。
「羽菜は僕の妻ですから。まぁ、母さんも仕事で忙しいから、羽菜に会える時間も少ないですし、今のうちに可愛がってあげてください。あぁ、明日から一週間我がホテルの視察も兼ねてハワイですけど、欲しいお土産はありますか?」
「お土産なんて特に気にしなくていいわ。それよりスウィートルームは確保出来た?プライベートビーチとホテルのテラスにブールもあるし、夕方は景色が綺麗よ。私も行って、あの美しい景色を堪能したいわ」
「何言ってんです。今度、父さんとお二人でどうぞ」
王子はメガネをクイと持ち上げます。
「うふふ。それもいいけど、羽菜と行くわ。あなた抜きでね」
「なっ…」
王子が言い返そうとした時、司会者の声が聞こえました。
「皆様、ご歓談お楽しみの最中失礼致します。これより新郎新婦お色直しの為、退場致します」
王子と姫は3度ほどお色直ししました。
王子はもっとドレスや着物を着せたかったようですが、お姫様は3度でも十分だといいました。
披露宴が終わった後、来てくれた仕事の関係者や友達に最後の挨拶をしました。
友達には勿論、優香や祐太郎を呼びました。(可憐は家族と仕事の関係者の席です)"
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