0人が本棚に入れています
本棚に追加
3記憶
人の記憶とは不思議なもので心に残るもの程強く残り彩られる。ただし、心に残るものは必ずしも良いものばかりではない…
俺「人の記憶って確かに不思議だよなぁ、嫌な事を全て忘れたいと思っても忘れられずに残るものだからなぁ」
凛のお見舞いに行った帰りに図書館によって人の記憶についてと書いてある本を読んでいた。
俺「さて、宿題の作文も終わった事だしこれから何処に行こうかな」
夏休み始まったばかりだと言うのに真面目に宿題ばっかりしては居られず、何処かに行きたい気持ちが高まっていた。
俺「久しぶりにあの場所にいくか!」
勢いよく自転車に跨がり、ペダルをこれでもかって言うほど踏みつけあの場所に向かっていく。
俺「なんか落ち着くんだよなこの場所、これも記憶が関係してたりするのかなぁ」
少し山路を自転車で漕いだ先に森が開けた場所がありそこから見える町の風景は絶景だ。
プルルル プルルル
スマホの着信がなる、朝にあったイタ電の事を思い出した。
俺「誰だよ、人が絶景を見て心和ませてるって時に」
心和ませタイムを終了して、電話に出ることにした。
プルルル ピッ
俺「またイタ電ですかー、暇な人ですね」
正直出たくは無かった、番号が朝にかかってきてた電話の番号だったからだ。
「その ちゃ め」
また妙なノイズで聞き取れない。
俺「何ですか、聞こえないですって」
「その 来ちゃダメだ!」
「その場所に来ちゃダメだ!!」
ガチャ ツー ツー
あまりにも大きな声で言われたもので少し焦ったが、あの声には何故か聞き覚えがあったなのに思い出せない。
俺「何なんだ全く、この場所は心が和む場所って言うのによ。てか、イタ電に反応する俺も暇人なのかもなぁ…」
そう思うと悲しくなってくる、今日は帰るとするか…
最初のコメントを投稿しよう!