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2再開
ガタッ
誰かが入って来る、左側にあるスライド式のドアが開いた。
俺「具合は大丈夫か」
突然の事に内心、驚きと喜びがこみあげてくる。
凛「全然平気だよー」
この会話覚えてる、確か花火大会の約束をした会話だ。
俺「車に勢いよく跳ねられたって聞いた時は、かなりビビったけどお前は頑丈だな」
凛「私は無敵だからね」笑
だとしたら、今度こそ約束を果たせるチャンスだと思って会話を続ける。
俺「マリ◯じゃあるまいし、気を付けないとほんとに危ないからな」
凛「分かってるってー、て言うか夏休みいいなぁ」
凛「俺くんといっぱい遊びに出かけたかったなぁ」
俺「ほんとだよ、あれだけ花火大会行きたがってたのにこの有り様だからな」
現実世界では同類だろ!っとツッコミたくなるが会話を続けた。
凛「行きたかったなぁ、花火大会」
花火大会の日、私は俺くんに伝えたいことがあった、それなのに、それなのに。
俺「まっ、花火大会までまだ日にちあるしその時までに退院出来れば行けるだろ」
結局退院なんて出来なかった、私の病気は先生もお手上げなぐらい深刻なものだったのだから……
凛「そうだよね、その日の前に絶対退院する!そしたら…」
俺「そしたら、なんだ?」
それでも俺くんに会いたかった、この心が変わることはなかった。
凛「俺くん一緒に花火大会行こうね!」
俺「そっ、それな!」
あの時は嘘になってしまったけど今度こそ!
凛「約束ね」
俺「あぁ、約束な!」
私の本心を伝えるんだ、あんな形ではなくて……
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