3困惑

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3困惑

俺くんがお見舞いから帰った後、病室で考えていた。 凛「約束は守りたいけど、冷静に考えたら俺くんは今現実の世界で…」 そう、俺くんがこの世界に居るってことは、限りなく死が迫っている状態に陥っているって事だ。そして、電話で呼ぶ声は確実に現実世界に俺くんを戻そうとしている。 凛「このまま、俺くんがこっちに居たらダメだよね」 そんな事分かっているはずなのに、私は我がままだ、心のどこかで俺くんに全てを話すのを嫌がっている自分がいる。 凛「せめて約束の日までは、このままでいいよね」 約束を果たした時に全部話そう、そう心に決めるとその時、頭の中にサイレンが鳴り響く ウー ウー! 「この世界のルールを説明します」   「1、自分から相手に接触しない事」 「2、やり残した事をする事」 「3、決して、好きと言わない事」 「4、この世界の事を言わない事」 「5、全て終わる時、貴方が俺くんを殺して現実世界に戻してあげる事」 「異常です、例外は認められません。ルールを一つ破る毎にペナルティがあります、もし全てを破れば俺くんは二度と、この世界から出れません」 そう告げると声は頭から抜けていった、突然のルール設定に私は長い事困惑していた。
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