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プロローグ 囚われた勇者
「さあ、お入りくださいませ。」
ぎぃぃぃぃ……バタン......
大きくて重い扉が閉まった。
偉そうな太った髭モジャのおじさんが奥にどしりと座っている。
ゴクリと息を飲んだ。
ここが王室か……
王がゆっくりと口を開く。
「よくぞおいでくださった。3人の勇者方よ。」
「「「はっ。」」」
俺達は膝を着いた。緊張がまだ解けない。
「君たちに来てもらったのはほかでもない。あの魔王の討伐だ。」
王は続けた。
「6年前、この国にモンスターが湧き始めてから、私たちの生活はめちゃくちゃになった。食料は荒らされ、人間が魔物の食料にされることもあった。他にも村が潰れたり、色々された。」
「これは本当に許されないことだ。だから勇者の素質のある君たちをここに呼んだのだ。」
王は僕達3人を見た。
「まずマリア。君は力の勇者だ。力が強く、どんな魔物も力でねじ伏せてきた。君の力は魔王を倒す力になるかもしれない。」
「はっ!わたくしがきっと魔王を打ち倒してみせます!!」
赤髪の女性は大きな声で言った。気合十分らしい。
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