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2 失った記憶
チュン チュン
小鳥の爽やかな朝を告げる音色を奏でる。
俺「…なんか、久しぶりに寝た気がする」
ずっと意識が無かったはずなのに、俺はふっと変な事を言葉にした。
コッ コッ
足音が俺の病室に向けて聞こえてくる。おそらく悠だろう。
悠「おはよう、昨日はゆっくり寝れたか?」
俺「あぁ、体調は良い方だ」
「そうか」と悠は言うと、ホッとした表情を浮かべ隣に置いてある椅子に座り話を始めた。
悠「お前が夢の中で、凛の名前を呼びまくってたから、焦って俺は何回も俺を呼んだんだぞ!」
そう言われても、分からない。
夢の中の記憶は無く、凛という人も知らないのだから。
俺「だから凛って誰の事だ?」
悠「…お前、まじで言ってるのかよ」
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それから、悠と噛み合わない会話を続た。わかった事は、俺の記憶がない事、寝言で悠にキレていた事、凛は俺の幼馴染みの女性って事。
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