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敵を作らないための教育もされた。 持っているからこそ、妬み嫉みの対象となることがあるからだ。 “持っている者が持っていない者を助けるのは当たり前なのよ” そう母から言われてきた。 助けられた人間は、助けた人間に感謝する。 助けるという行為は無条件に良しとされ、周りからは賞賛される。 そうすれば敵を作ることはない。 だから俺はどんなことでも無条件で人を助ける。 それが生きて行く上で最も重要な教えだと思っていた。 学生時代の友人に“かごに閉じ込められた鳥だな”と言われたことがある。
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