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「ごちそうさまでした」
食べ終えた後、リサは食べ始める時と同じように手を合わせた。悠太も慌てて手を合わせる。
「あ、これお返しします」
リサはテーブルの下に置いていた財布から一枚の札を取り出した。悠太の目の前に差し出されたのは折り目のついてない綺麗な一万円だった。リサは丁寧に両手まで添えていた。
「え、どういうことですか?」
「万引きした時、払っていただいたので」
「いや、こんなにかかってないですし、要らないですよ」
「金額は気にしないでください」
「でも」
リサは立ち上がった後、古ぼけた箪笥の上にある悠太の財布に一万円札を入れた。
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