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「いらっしゃいませ。あれ、悠太くんかい?」  久しぶりに見るサジの顔は全く変わっていなかった。以前と同じように仙人に似た風貌である。 「ご無沙汰してます」 「珍しいね。まあ座りなさいな」  サジは奥にあるソファの席へと悠太を案内した。狭間と一緒に毎度座っていた席だった。今でもソファは変わらずにボロボロの状態を保っている。 「なんか飲むかい?」 「あ、じゃあコーヒーをひとつ」  サジは頭を下げて裏へと下がっていった。悠太は財布の手持ちを確認する。幸い小銭は多く入っており、千円札も一枚だけ入っていた。
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