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悠太が去ってから程なくして、道に狭間が入ってきた。
「サジさん、さっきは悪かったね」
狭間の声がけに合わせるようにして正田が深く頭を下げる。
「気にしないでいいよ。用件は何だい?」
狭間と正田は先ほどまで悠太の座っていた席に腰を下ろす。そしてすぐに煙草を咥え、正田が咄嗟にライターで火をつけた。
「川島の叔父貴が殺されたことは知ってるか?」
「ああ、ニュースで見たよ。葬儀は終わったのかい?」
サジはコーヒーを二つテーブルに置いた。
「昨日終わった。その件で少しばかり聞きたいことがある」
狭間はテーブルの上に身を乗り出した。
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