コピー

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 この世界はコピーだ。  全てが本物の世界に似ているだけの模造品。  その事にまだ誰も気づいていない。  私がその事に気がついたのは神社に行った時だ。正確には気づいたと言うより、神様の声が聞こえてきたと言った方がいいだろう。 「この世界はコピーなのだよ。本当の君達は今、このジオラマを見下ろしている」  頭の中に響くように聞こえてきたその声に最初は戸惑った。頭の中に聞こえる声に頭の中で答える。 「どうしてそんな事を私に教えたんですか?」 「それは君の本体がこの世界を作ったからだよ。だから……」  そこで声は途切れた。  一体どうしろと言うのか分からず考える。そう言えば私自身、小さい頃から世界の在り方について考えるのが好きだった。  それを思うとこの世界を作り何かを観察していると言うのに納得出来るような気がした。  これらの事を数日後同僚や上司、部下などに話すと現実を見ろと言われた。  コピー人間達は現実を受け入れられないのか、私を精神科に入院させた。
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