12人が本棚に入れています
本棚に追加
昔からの夢を実現した俺は忙しい仕事も苦にならなかった。
生徒からの質問、相談、日々色々なことに追われていたが楽しかった。
あの先生も楽しかったのかな。
そんなことを考えながら俺は仕事をしていた。
それが・・・・・・
いつからだろうか・・・・・・
確かあれは2年目だった気がする。
俺は担任を任された。
すごくうれしかったが、すごく不安だった。
探り探り他の先生方のアドバイスを受けながらやっていた。
なのに・・・・・・
最近の言葉を借りれば「モンスターペアレント」と言うのだろうか。
ただ校則に違反していたので注意しただけだ。
それを子供の自由を奪っている、高校の先生なのに個人の個性や性格を理解できないのかと強く罵られた。
そればかりかその保護者はどうやらボス的な存在だったらしく、他の生徒の保護者、さらにはその次の学年、他の学年の保護者からもひどい扱いを受けた。
公立の学校は異動がある。
異動先の学校には俺を罵る保護者はいなかった。
だが、今度は先輩の先生に俺は、いじめと言えば一言で終わってしまうが、その一言では終わらせることのできないほどの苦痛を味わわされた。
机のものがなくなる。
下駄箱におかしなものが入っている。
そんなものから始まった。
全く小学生のいたずらのようなことだが、それが毎日のように続き、助けを求めても誰にも振り向いてもらえず、どんどんエスカレートしていく。
俺は耐えきれなくなって教師をやめた。
だが俺は高校のあの先生との約束を破りたくはなかった。
だから私立の採用試験を受け、今はその学校の教師をしている。
俺の人生最大の失敗は教師になったこと・・・・・・
最初のコメントを投稿しよう!