青年はお金がなかった

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何故こんな事になってしまったのか。 俺は、ほんの少し。何千円かのお金が欲しかっただけなのに ドンと、顔のすぐ横の壁が音を立てる。 耳が一瞬キーンとなり、恐る恐る目線を動かせば、俺を閉じ込めるように目の前の男の両手が置かれていた。 背筋が震える感覚と肌を纏う嫌な暑さを感じながら、俺は思う。 「…誰に喧嘩売ってんのか、分かってんのかてめぇ」 こいつ、こんなキャラだっけ。と
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