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「ええ!?」
「どうするのよ!」
あたふたしていると、スマホの向こうから声が聞こえてくる。
カラオケがかかっていて室内はうるさいのにやけにはっきりと声は聞こえた。
『三木さん、大丈夫? 怪我とかしてない? 集会に来ないし、連絡がつかないから心配していたんだ。無事ならいいんだけどね。そうだ、今から集会に来れないかな。三木さんの話をしたら司祭様がぜひ、会ってみたいっていうんだよ。他の信徒の皆さんもぜひ来て欲しいって言っていてね。どうだろう、まだ集会は続くから今からでも来れないかな。場所が分からないなら、言ってくれれば迎えに行くよ。今日はとても素晴らしいお話を聞いているんだ。司祭様がこの世界に出現してしまう悪魔といかに戦うかについて、秘密の一旦を公開してくれているんだよ。こんなことは滅多にない素晴らしいことなんだ。私たち信徒がどうやって悪魔から身を守るためには教会に守っていただかないといけない。その教会にいかに教会に貢献できるかを教えてくださっているんだ。お話と君の今後のためにもぜひ、聞いてほしいな。もしかして、誰かお友達と一緒にいるのかい? 嬉しいなお友達を誘ってくれたんだね。そうだ、信徒のね、鈴木さんが車を出してくれるって言ってらっしゃるよこれから、迎えに』
「あの! 今日は、これからバイトで! 忙しいので、いけません! ごめんなさい!」
言うだけいって、スマホを切ってしまう。
ついでに電源を落としてしまった。
怖かった。
淡々と電話口で喋り続ける晃雄先輩が怖かった。
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