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あー……。
あんなにウキウキしてした自分を殴りたい。
何よこれ。
なんの話なのよ。
もうやだ、帰りたい。
「それでね、三木さん。……。聞いてる?」
「ア、ハイ。キイテマス……」
「うん。それでね、司祭様が言われたんだ。多くの人に祝福を授けないといけませんって。だから、今度の日曜日のミサには多くのいろんな人に参加してもらいたくて、声をかけているんだ。三木さんのお友達とかにも、声をかけてもらって、大勢の人に参加してもらいたんだよね」
「ハイ……」
「どのくらい集まりそうかな。色々と準備もあるからね。もちろん、当日参加も構わないんだ。受付でボクの名前を出してもらえばわかるから」
「イエ、その日はバイトがあるので……」
「アルバイトなんかよりもずっと価値のある行事なんだよ。いっときの金銭のために、この滅多にない祝福のチャンスを逃すなんて、もったいないことだよ」
「ハァ」
もうやだ、あのカッコよくて素敵な先輩が、宗教に嵌りこんでいたなんて……。
あー、ミナちゃん、ショックで寝込んじゃうよ。
現実逃避をするために高校時代に一番、先輩にキャーキャー言っていた友達を思い出す。
よし、帰ったら、電話しよ。
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