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『あんたもこれ以上は関わらないほうがいいよ。いいことないから』
「そうする……」
抱きしめていたクッションに顔を埋める。
ちょっと泣けてきた。
『ちょっと、あんた。泣いてるの? そんなにショックだったんだ』
「だって、あの晃雄先輩だよ。憧れてたもん……」
『気持ちは、わかるけどさ』
「……。あ、どうしよう……」
『何かあったの?』
「来週の日曜日、集会行くことになっちゃったんだ……」
『バカ。どうしてそんな約束したのよ』
「だって、話に適当に頷いてたら、『来て欲しいんだよね』って言ってたみたいで。つい流れで『ハイ』ってうなづいちゃって……」
『もー、相変わらず迂闊なんだから。そんなの行かないで無視しちゃいなよ』
「えー、でも……」
『行ってもろくなことにならないって』
「後から、何か言われそうじゃない?」
『でも、行っても巻き込まれるだけじゃん。ここは頑張って無視するしかないよ。そのうち、ターゲット変えるって』
「うん……。そうだね。そうしてみる」
『今度、久しぶりに一緒に遊ぼうよ』
「そうだね。みんな誘おうか。全然会ってないもん。楽しみ!」
『ねー。それを楽しみに、今度の日曜日がんばって』
「うん! がんばるね! ミナちゃん」
『じゃ、今度会おうね。また〜』
「予定、立てようね。またね〜」
通話を切る。
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