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 船内に浮遊する機械片に、時々滑らかに舞う赤が混じっている。  扉を一枚隔てた向こう側から、何かが迫ってくる音が響き、この部屋を圧迫する。その圧力で、機械片はぐらぐらと上下左右に揺れ動き、不安定に浮かび続ける。  機械片に交じって、半ばから折れたペンが踊っていた。  そのペンの軌道を辿ると、紙切れが何枚も、何枚も見える。そのほとんどが赤や黒で汚れて見えなくなっていたが、唯一書いてある文字まで読み取れるものがあった。  全ての文字は見えなかったが、紙の右下にこう書いてある事だけは分かった。                ココへ ――と。
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