インタビュー

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 いやいや、成功したかどうかってのはアタシが決める事じゃないんだ。  見てくれた人がどう感じたか。  それが全てだよ。  評価ってのは世間様がしてくれるもんだ。  そこで合格点が貰えない奴は端から淘汰されて行くね。  世間から見放されるってのはね、虚しいもんだよ。  人様に見ていただく商売だからね。  その門は決して広いもんじゃない。  精進に精進を重ね、そして最高のキャメラマンと出会って、それで初めて世間様にいかがですかとお伺いを立てる事が出来るわけだ。  大抵の奴はそこまで行けないね。  そう言う意味じゃ、アタシは今のところ恵まれてるって言って良いかもしれない。  ただ、明日にはどうなってるか分からないって世界だからね。  慢心は最大の敵さ。  だからこそ、成功なんて言葉は使いたくないし、我々側は使っちゃいけないんだよ。    今後?  さあねぇ。  アタシはただ精進を重ねていくだけだね。  後は運命の神さんに託すさ。  そう言う意味じゃ、あんたもアタシの運命の一端を握ってるわけだ。  ははは、今頃慌てたってもう遅いよ。  頼みましたよ、運命の神さん。
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