龍神さまの溺愛

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※※※ わたしの名を呼ぶ声にそっと目を開けると、柔らかくて温かい光が全身を包んでいた。 気づくと背中の痛みもいつの間にか消えている。 「龍神、さま……?」 「目を覚ますのが、遅い……どんなに心配……」 声を震わせ顔を伏せて抱き締める龍神さま。 周りには、九尾の狐の吉丸も鬼の頭領の雷鬼、そして幼馴染みの孝太。その目にも涙が浮かんでた。 「ただいま、……龍神さま。みんな」 逢えた。 二度と逢えないと思ってた。 逢えたことが泣きたいほど嬉しくて。 わたしの命を繋いでくれたみんなの思いを抱き締めた。 わたしの体の中で龍珠が温かく光ってる。 「……龍神さま、少し苦しいです。そんなに強く抱き締めなくても」 わたしの龍神さまは力が強い。 けれど、 「我慢しろ、……もう少しだけだ」 掠れた声。……涙声。 わかってる。 龍神さまは自分の命を削るほどの力を使ったってこと。 それだけ龍神さまはわたしを失いたくないと思ってくれたってこと。 それでも助からなかった。 ここにいるみんなが力を繋いでくれたからわたしは戻ってこれた。 「ありがとう……みんな。 龍神さま……苦しい、です」 不器用な龍神さまが誰よりも愛しすぎる。
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