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私は両親の寝室に行き小春の元へ早く行きたいと頼んだ。 でも母がまだ朝6時で病院は開いてないし、ここからはそれ程遠くないからすぐに会えると言った。 私は自分の事を子供みたいだと思った。 朝食も喉を通らずジリジリしながら待った。 私は身体を動かさないと落ち着かないから歩いて行きたいと言うと母は気晴らしにもなるし散歩がてらに行こうと早めに家を出た。 病院に着くとすぐに案内された。 小春の顔をそっと触ると口には丸い管が入っていて意識は無い様だった。 「小春小春」 何度か呼んでみたけど息づかいだけが虚しく流れた。 お医者さんはまだ検査結果待ちとしながらも胃の潰瘍が破れ大出血したのだと言った。 「小春は治りますよね。 いえ、治してくれますよね。 先生、お願いします。」 「ええ、もちろんこの子も貴方の側にいて役に立ちたいと、そう願っているし頑張ってくれると思います。とにかくこの子を信じてあげましょう。」 しかしそうはならなかった。 小春は胃がんを患っていた。 しかも体中に転移していて手の施しようがない状態だった。 意識は戻ったけれど食べる事も出来ず、私が身体を擦ると鼻を鳴らした。 点滴で痛みを取りながら栄養補給しているとの事だったが、 あれほど大きかった身体も小さくなり撫でてあげると指先には骨ばかりを感じるようになった。 訓練施設の担当者と医者が話し合いをしていたと母から聞かされた。 私はずっと嫌な予感しかなく、その話を聞いた時 涙が溢れて止まらなかった。
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