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「そうだ、白龍! お父様たちと鐘崎さんたちにも報告しなきゃ!」
「ああ、そうだな。じゃあ俺はカネに電話するから、お前は親父の方を頼む」
「うん、分かった!」
鐘崎のことを『カネ』と言った周の言葉に、本当に全てを思い出したのだと感激を新たにする。そうして二人はそれぞれ香港のファミリーと鐘崎らへの報告に取り掛かったのだった。
それから一時間もしない内に鐘崎が紫月と共に汐留へと駆け付けて来た。時刻はまだ午後の二時を回ったばかりだったが、真田が今晩は赤飯を炊くと言って大はしゃぎだ。
「鐘崎の坊っちゃまと紫月さんもどうぞご一緒に祝って差し上げてください! 今宵は鯛のお頭付きですぞ!」
早速に買い物をとはしゃぐ真田に、周もタジタジである。
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