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「うん、その俺を蔑んだ瞳、最高だ。お前と付き合うにはどうすればいい? 教えてくれ」
「つ・き・あ・い・ま・せ・ん」(笑顔)
「キター、その瞳! ゾクゾクする。あぁー、もう辛抱できなくてさぁ。占いで今日は大吉で、おひつじ座のあなた、意中の人に告白すればチャンスが到来に加え、ラッキーナンバーは八。今、八時台だろう? 思い切って、好きだと言って良かったあああー!」
キモ。ただの変態じゃない。しかも占いって・・・・そんなの信じているの? 非科学的すぎる。
冷徹に見据えるとますます喜び付け上がるから、用事が無いならこれで失礼いたします、と無になって淡々と告げ、キッチリ頭を下げて社長室を後にした。
あんな変態の秘書を一年もやっていたなんて・・・・。本気で転職考えようかしら。インディードかビズリーチで秘書の仕事探してみようかな。
でも、それは出来ない。
何故なら私は、社長に恩があるからだ。
実際に恩があるのは、私のお父さんだけれどね。でも、一家ひっくるめて救ってもらったから、私だって恩がある事には変わりない。
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