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真っ暗なクローゼットに身を潜めている私は、ただただ扉一枚隔てて繰り広げられている、恐ろしい出来事に放心するしかできなかった。
そのベッドに使っているシーツ、ついこの前、私が選んだやつなんだけど。ブルーのやつ。その上で・・・・? 正気の沙汰とは思えない。
でもそんな・・・・まさか自分の彼氏が私以外の女を部屋に連れ込んでそのままヤっちゃうなんて、想像してなかったよ。
「やっぱ若くて感じやすい身体はいいな。今度SHグローバル(そっち)に行った時、隠れてヤってみようか」
お相手は恐らく私の会社――SHグローバルという通販企業――の女性で、更に年下の様だ。姿を見た訳じゃ無いから、何歳までかは解らない。
その上、若くて感じやすい身体と比べ、オバンで感じない身体の私が悪いみたいに言われた。
「いいけどぉっ。そのうちバレちゃうよ? それともオバンで不感症のあの人とは、もう別れるつもり?」
オバン・・・・。アンタだっていつかオバンになるよ?
悲しみを通し越して、訳の分からない事を思ってしまった。
でもこの声・・・・どこかで聞いたことある気がする・・・・。
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