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今、彼は、私が住んでいる
東京都の23区の端の端からは、
特急電車に乗って2時間もかかる
自然豊かな海町に住んでいます。
明後日からは、私もその市で生活を
営むようになるのです。
また、あの壮大な太平洋を眺め、
癒される水田地帯を歩き、彼と共に、
あの市で暮らせると思うと、
本当に嬉しいかぎりです。
それだけでなく、彼には優しい家族が
いっぱい、います。
私は、明後日から、その人たちとも
家族になれるのです。
『家族』と言うものに飢えていた
私にとって、考えられないような、
楽しくて、興奮できて、幸せな日々が
始まります。
実は、昨晩も、彼のお母さんから
電話がありました。
何だろうと思いながら話を聞いていると、
何と、結婚式前の私にサプライズ的な
プレゼントを贈ってくれたのでした。
彼のお母さんは、言いました。
「明後日、新宿の
〔手々・LOSS・たいむ〕というお店に
行って、エステとかいろいろ受けておいで。
有名なお店みたいだけど知ってるかしら?
……それでね、真子さんの名前で
もう予約して、お金も払ったから、
あとは、電話して時間を決めてね。」
受話器を置いた私はぼんやりしていました。
何か夢を見ているような……。
嬉しさもありましたが、信じられないと
言う気持ちの方が大きかったです!
当然ですよね⁉
女性の皆さんならお分かりだと思いますが、
あの〔手々・LOSS・たいむ〕です。
私は、夢かと思って、
頬をつねってみました、本当に。
でも、夢ではありません。
ドキドキしてきます。
「えっ⁉私が行けるの?なんでっ⁉
本当に、本当⁉」
夢ではないけれど、本当なのかなぁと疑ってしまう、
私でした。
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