episode3

6/7
前へ
/141ページ
次へ
 (キスだけでこんなにおっきくして、やらしい)  夕希の、よく通る低音の声に囁かれながら、犯されるのを想像しつつ輪っかを作った自分の手を上下させる。 「あっ……はぁ、…ゆー、き……」  (帆多留さんの可愛い声、もっと聞かせて?)    すぐに快感がやってきて、手が止まらなくなる。自分の意識と離れたところで、勝手に腰が動いてしまう。 「ん、……あぁ……気持ちぃ……」  部屋に響いているのは、自分の声だけなのに、脳内には夕希の熱を含んだ声が響く。 (もうイきそうっすね、こんな、ぐしょぐしょにして……)  王子様が、普通の大学生の、しかも男をオカズにして自慰してるなんて、ファンが知ったらどう思うだろう。 「あぁ、い、く……いきそ、……ゆーき、ゆう、きっ……」    押し寄せる気持ちよさにはあはあと息を逃していると、下半身の熱が一気に身体中にのぼる。  頭が真っ白になり、先端から白濁が飛び出すのが分かった。手の甲に伝う、どろりとした感覚に我に返る。  
/141ページ

最初のコメントを投稿しよう!

190人が本棚に入れています
本棚に追加