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頭の中の夕希は一瞬にして消え、シンとした部屋。
ここに、1人きりなのだと改めて知る。
AV見て抜いた時より何倍も何十倍も虚しくて悲しくて、寂しい。
仕事の疲れと、達したあとの倦怠感と、切なさが一気にのしかかって、身体が鉛になったように重い。
ローテーブルのティッシュに手を伸ばし、汚れを処理をしてだるく身体を起こす。
――何してるんだろうおれ、だせえ。
じわじわと溢れてくる涙を拭って、浴室に向かった。
あと何回、夜を越えたらこの気持ちを忘れられるだろう。
たった1日しか過ごしていない相手への想いを、しばらく消せそうになかった。
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