10年後の私へ

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10年前の失恋には続きがある。 この手紙を書いた後、必死になって探しにきた彼に 逆に告白された私。 あの第二ボタンは彼の友達のもので、友達に 頼まれて代わりに渡したんだと後で聞かされた。 そんな早とちりの失恋。 『もらってくれるか?』 そう言って渡された金色のボタン。 それは何よりも私が欲しかったもの。 珍しく照れ臭そうに頬を赤くして、でもちゃんと 気持ちを真っ直ぐに伝えてくれた。 最低最悪の日が最高の日に変わった瞬間。 この瞬間から手紙はボタンと共に宝物になった。 あれからまあいろいろあったけど、私と彼は こうして一緒に居る。 幼なじみから恋人になって、恋人から家族に なって。 喧嘩をする日ももちろんあるけど、嫌いにはなら ないから大丈夫。 それはきっと、お腹の子が産まれてきても。 かれから先もずっと。
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