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致死量
お腹が鳴るけれど食欲は無い。
身体がどんなに欲していても、食べる行為ができない。
もう何日目だろか。
今の私に何があるのだろうか。
食べる事は生きる事。
私は生きる為の行為をしたくない。
だから食べない。
ただそれだけだった。
このまま何も食べなければ終わるかな。
泣き続けて腫れた重い瞼。
ちゃんと目を開けられないのに、眠るために瞼を閉じ続ける事はできなかった。
横になって目を閉じても、瞼の裏に見える映像にまたすぐ涙が溢れ出す。
もう終わらせたい。
けれど、私には終わらせる事ができない。
熱を出した時に薬を飲んで楽になって眠れるように、この気持ちが少しでも和らいで眠りたい。
少しでも眠る事ができたなら、何か変えられるかもしれない。
薬を手に取ったのは、きっとそんな思考からだった。
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