2つのパン屋でシンクロニシティ

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 店仕舞いしたその晩、アランとドルシーは顔を合わせると、どうしたの?その酷い顔は!とお互いに嘆き合いました。その訳を話し合うと、シンクロニシティが起きていたことを知りました。そしてミレーヌとジョンジーが太ったことで自分たちに憤懣をぶちまけたのだから何で太りたくないのにバターやジャムが入っていると分かってからも食べ続けたのかという疑問が生まれましたが、只の食パンに飽き飽きしていた所へ持って来てバターやジャムが付いていたのでとても美味しく感じて食べつくしてしまったんだろうと結論付けました。ですから、なんという割に合わない不運な夫婦なんだとアランとドルシーは浮気心を棚に上げて慨嘆しました。そしてアランはミレーヌを、ドルジーはジョンジーを未練がましく想う反面、いつまでも恨むのでした。二人とも執念深いですから。否、執念深くなくても恨むのは道理でありましょう。
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