※勘違いの顛末(ホワイトデーSS)

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「結……」 「だって、何年思い続けてきたと思っているんだよ……やっと俺だけを見てくれたのに……」  彼はそう言って、思い続けきた年月を口にした。 「結、すまなかった……ホワイトデーだというのに」  深い愛情をもって細い身体を抱き返した。  自分は愚かだ。下らない嫉妬を焦がして、大切な人を悲しませてしまった。一哉は心から詫びた。 「ううん……多分俺も、逆の立場なら、嫉妬してる……ごめんね」  潤んだ瞳でふふっと笑われた。 「結……」  またそうやって、可愛いこと言う。たまらずに抱擁を強めると、二人の身体は隙間なく密着した。 「んっ、一哉の……凄く、勃ってる」  ぶつかる屹立同士に結人はピクリと震えて、腰をもじもじと動かした。一哉の中心部はスラックスを大きく押し上げ、窮屈そうにしていた。 「……大丈夫だ……帰ろう」  嘘だ。本当は今すぐにでも結人の体内(なか)挿入(はい)りたい。しかし余裕を見せて紳士ぶった。一哉はさっと身を話して運転席へ戻ろうとする。 「あ……待って……っ」  それを結人は阻止して、縋るように腕を伸ばした。両手は一哉の腕をしかと掴んだ。 「結……?」  どうしたと首を傾げる。 「あの、俺……我慢出来そうに、ないから……もっと触って欲しいっ……」  顔を朱に染めて、切羽詰まった声で欲を訴えられた。彼は恥じらいを捨てて、行為の続きを催促しているのだ。
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